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"帝国が興る以前からギス周辺の海域に名前があったのかどうか、誰も覚えていない。けれどいつ頃からか、我々はあの場所を奴隷商人湾、悲嘆湾と呼ぶようになった。"
ジョラー・モーモント
ファイル:Slaver's Bay location.png

エッソス沿岸のドラゴン湾の位置を示す地図

Slaver's Bay Title Sequence

ドラゴン湾を描いたタイトルシーンの一部

エッソスの南海岸に位置し、かつては奴隷商人湾と呼ばれていたドラゴン湾は、ウェスタロス自由都市の南東およびクァースの西に広がっている。この名は、この湾と地域全体の両方を指す。奴隷商人湾というかつての呼び名が示すとおり、周辺の都市は、女王デナーリス・ターガリエンが解放するまでは、国際的奴隷売買の中心地であった。

地理的特徴[]

ドラゴン湾は悲嘆湾の入江で、悲嘆湾は広大な夏の海の湾である。夏の海の反対側、南部には離れ地のソゾリオスがあり、本土から離れていることから、しばしば奴隷を求めて奇襲をかけられることがある。

エッソス内から見ると、ドラゴン湾はドスラクの海の南、赤い荒野の西に位置する(沿岸の山々に遮られ、過酷な砂漠とは離れている)。北東には、平和な羊飼いの土地であるラザールがあり、ドスラクと赤い荒野の中間に位置する。スカハザダーン川がラザールを通り、山々を抜けてドラゴン湾に流れ込む。スカハザダーン川の河口には、奴隷売買を行っていた最大の都市ミーリーンがある。ドラゴン湾付近の地域で略奪を楽しむドスラク人は、富裕層への見返りに、捕虜を奴隷貿易都市に連れて行った。ミーリーンに近く便利なラザールでの暴挙を特に好んだようだ。

ドラゴン湾の東側に存在する3つの巨大な独立国家都市が湾を治めており、南から北へ順にアスタポアユンカイ、ミーリーンとなっておりこの中でもミーリーンが最大の規模を誇る。エッソスでも有名な奴隷貿易の中心地だったこれら3都市は、デナーリス・ターガリエンがこの地を解放し、奴隷貿易に終止符を打つまで、自由都市、ドスラク、クァースに奴隷を売っていた。

『ドラゴン湾』はは、しばしば、人口の多いこの3都市を指して使われる。ヴァリリアの植民地のうち半島の北を拠点とするトロスとエリリアが残った。しかし、破滅の到来でヴァリリアの直接支配がなくなり、経済面と文化面で、東側のギスカルの3大都市の勢力範囲に組み込まれた。現在では、ドラゴン湾の地域から遠く離れた都市として考えられている。湾の北方、トロスとミーリーンの間にも人がまばらに住んでいるが、ドスラク人の北からの侵略には脆弱である。

全体的に、奴隷商人湾は暑く、半乾燥である。農業は広範囲の灌漑システムによって維持されている。

歴史[]

後に奴隷商人湾として知られるようになる地域は、かつて偉大なるギスカル帝国の中心地だった。5000年以上も前に繁栄し、世界最古の文明のひとつである。約5000年前に、悲嘆湾を挟んだ西側でヴァリリア自由保有地が新たに頭角を現した。ヴァリリア人の侵略は、ヴァリリア半島の火山にてドラゴンを発見したことから開始され、ドラゴンは戦争で武器として使役された。2つの帝国同士で激しい競争を繰り広げ、5つの大戦争でぶつかり合う。しかし、古代ギスカルの奴隷の大軍団はヴァリリアのドラゴンの炎に耐えられなかった。5000年前にヴァリリアはついにギスカル帝国を滅ぼし、首都の古代ギスは燃やされ土に還り、周辺の領土や植民地は併合され、生存者らは奴隷にされた。ヴァリリアに統治された5000年の間に、元のギスカル文明はほぼ消滅した。

五王の戦いの400年前に訪れたヴァリリアの破滅により、偉大なる文明はたった1日にして壊滅し、これを機に、ヴァリリアの遠方の植民地や征服地が独立を主張した。ヴァリリア西部の植民地が自由都市に発展し、東部の植民地はではヴァリリア人政府を倒し、奴隷商人湾の独立国家都市となった。そのうち3つの大都市が、アスタポア、ユンカイ、ミーリーンになった。

奴隷商人湾を支配する上流階級は、経済が奴隷貿易を中心に回るほど大規模な奴隷売買を行った。平和時には奴隷を育て、戦争時には奴隷を捕まえた。多くの奴隷が遠隔地から連行され、ソゾリオス大陸のような海をはるかに超えた場所へも訪れていた。このため、湾の周りは人種のるつぼと化し、何千年にもおよぶヴァリリアの支配もあったことから、ギスカル帝国の文化はほとんど消えた。現在、ドラゴン湾で話されている言語も、ヴァリリアの上流階級の言葉から派生したものであり、今や古代ギスカル語は死語も同然である。自由都市で使われる下流のヴァリリア語と、奴隷商人湾で使われているそれは大きく異なる。2つの土地は地理的に離れている上、湾は地元の独特な影響を受けたことが理由とされる。『ミサ』(『母親』)といった、古代ギスカル語に見られる言語構造や外来語のいくつかは、奴隷商人湾で話されるヴァリリアの下層階級の言葉にも組み込まれている。ただし、基本的に、ヴァリリア人征服者が使っていた言葉から派生したものしか残っていない。

地元の奴隷所有者たちは、ギスカル文化の一部を持ち続けていることに誇りを持っていた。さらに、ギスカル帝国の過去の栄光を受け継いでいるという考えを好み、以前に奴隷貿易を行っていた都市は、ギスカル帝国がそうしていたようにハーピーを印として使う。

デナーリス・ターガリエンがアスタポアの小評議会を騙して穢れなき軍団を奪った時から、奴隷商人湾は劇的に変化した。デナーリスは新しい軍をすぐさま学匠議会に差し向け、アスタポアの略奪で学匠のほとんどを殺害した。ドラゴンの母は次にユンカイまで進軍し、奴隷商人湾の解放を始めた。次子(セカンド・サンズ)の助力でユンカイを征服し、次にミーリーンへ向かった。デナーリスへの脅しとして、上級学匠議会はミーリーンに到るまでの道に、マイル標の代わりに163人の奴隷の子どもを磔にした。この行為はドラゴンの女王の逆鱗に触れ、速やかに自軍によるミーリーンの包囲網を築いた。奴隷に反乱を起こさせ、デナーリス自身の手で市を掌握した後は、奴隷の子どもに行ったことの報復として163人の上級学匠を磔にした。アスタポアでクレオンが皇帝を名乗り、ユンカイで賢人議会が権力を取り戻したことを知ったデナーリスは、ミーリーンに残って奴隷の廃止を施行すると決める。それに加えて、ミーリーンをウェスタロス征服に備えた統治戦略の練習台にすることにした。

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