- "奴らはホワイト・ウォーカーに触られたんだ。だからやつらは甦ってきたし、眼も青くなった。炎でしか奴らを止められない。"
- ―サムウェル・ターリー
亡者とは、ホワイト・ウォーカーが手先として使うために死から蘇生させた人間、または動物の死体である。彼らは単純に「死者」、または「死者の軍隊」とも呼ばれている。
特徴[]
死んだように見えるナイツ・ウォッチのレンジャー、ジェイファー・フラワーズ。 シーズン1の第8話「進軍」に登場する。
亡者とは、ホワイト・ウォーカーによって蘇生された、死んだばかりの死体である。多くのエピソードでは、ホワイト・ウォーカーだけが亡者をつくる能力を持っているとされる。サムウェル・ターリーは自分が遭遇した亡者たちが死んでから何週間も経っているにもかかわらず腐敗している様子がないことに気付いた。すべての亡者たちは生きていた時の眼の色に関係なく支配者であるホワイト・ウォーカーと同じ氷のように冷たい青い目をしている。亡者はほぼ不死身である。彼らは普通なら致命傷となり得る刺し傷や、四肢を失っても生き続けることができる。更には、切り落とされた手足でさえ動き続けることができるのだ。たとえ感覚器官が奪われたとしても、首のない死体は動き続けることができるため首を切り落としても効果はない。
しかし、亡者は非常に火に弱い。彼らの肉体は油で覆われているかのように非常に燃えやすく、どんなに小さな火でも簡単に引火し、燃え続ける。亡者対策として、自由民たちは死者が亡者として蘇らないように死人を火葬している。
蘇生される前の重い損傷を負った亡者
亡者の身体的機能や特徴は蘇生されたときの死体の状態とほぼ一致する。比較的非暴力的な方法で殺され、かつ死後すぐに蘇生された亡者は生きているように見える。それとは対照的に、暴力的な方法で殺されたり、死後直後に蘇生されず腐敗が既に始まっていたりした亡者は負傷し、腐った死体のまま蘇生される。蘇生によって腐敗を遅らせることはできるが、生前に負った傷は回復しない。足を負傷した死体は蘇生して亡者になってもその傷が癒えるわけではないのだ。6ヶ月から2年ほどの長期間亡者として活動している死体は少しずつ腐敗し始める。その肉体の一部は腐敗し、残りの部分は乾燥してガサガサになる。しかし、これによって彼らの能力が衰えることはない。長い間死んでいた亡者はほぼ骸骨が薄い皮と筋肉の断片だけでつながれた状態になるまで腐り果てることができない。
亡者は決して賢いわけではなく、彼らが知恵を持っており、自己認識をしているかは議論の余地がある。亡者には会話能力がなく、獣のように唸り声や奇声を上げるだけである。彼らはホワイト・ウォーカーからの簡単な攻撃命令を遂行することはできるが、どちらかというとゾンビとしての本能で行動しているようである。亡者は叩き切ったり、剣を振り回したりといったぞんざいな攻撃ではあるが、剣の使い方は覚えている。しかし、弓矢や他の複雑な武器を使っているところを目撃されたことはない。亡者たちがどれくらい生前のことを憶えているのか、もしくは全く記憶がないのかは明らかではない。ナイツ・ウォッチのメンバーであったオターの亡者は総帥ジオー・モーモントの基地への道を憶えているようであった。
ホワイト・ウォーカーは馬などの死んだ動物であれば亡者として蘇らせることができる。彼らが亡者の乗用馬に乗っているシーンもある。
歴史[]
シーズン1[]
壁の向こうでの偵察任務の時、ナイツ・ウォッチのウィルは若い野人の少女の死体が立って歩いているのをみる。そして、彼は逃げ出した。
ベンジェン・スタークの偵察団のメンバーであるオターとジェイファー・フラワーズの死体が、壁の近くの幽霊の森のはずれで見つかった。彼らの死体は壁から黒の城へ運ばれた。そして、その死体を見たサムが死後数週間経っているにもかかわらず腐敗が始まっていないことに気付く。その夜、オターとジェイファーの死体が亡者として蘇生し、オターはジョン・スノウと総帥ジオー・モーモントを攻撃する。亡者は剣で刺しても腕を切り落としても、ジョン・スノウがランプを投げつけ引火するまで死ぬことがなかった。二人の死体は完全に燃え尽き、サムウェル・ターリーは現状から分かり得る亡者の特徴を述べた。
シーズン2[]
ホワイト・ウォーカーに率いられた亡者の群れがナイツ・ウォッチの基地に向かっていく。
雪の霧に囲まれながら、サムウェルはホワイト・ウォーカーに率いられた亡者の大軍が最初の人々の拳の頂上に位置するナイツ・ウォッチの基地に向かってくるのを見る。何人かのホワイト・ウォーカーは亡者の馬に乗っている。
シーズン3[]
最初の人々の拳での戦いに続いて、一人の亡者がサムウェル・ターリーに襲い掛かるが、これはゴーストに止められ、総帥ジオー・モーモントによって火をつけられる。 最初の人々の拳で殺された全ての黒の兄弟が亡者にされる。そして、傷を負った馬だけがホワイト・ウォーカーによって取り残された。
シーズン4[]
亡者がブランとその一行を襲うために地面から起き上がる。
一人の亡者の馬に乗ったホワイト・ウォーカーがクラスターの末息子を自分の主人の住まいである常冬の大地へ連れていく。 ブランとその一行が三つ目の鴉の洞窟にたどり着くと、雪に覆われた地面から出てきた亡者たちに襲撃される。ジョジェン・リードは致命傷を負うが、ブラン、ミーラ、ホーダー、そしてサマーは森の子らの一人である、不思議な少女に助けられる。そして、残りの亡者たちは洞窟を守っている魔法によって破壊される。
シーズン5[]
堅牢の家の大虐殺のあと、野人の死体を亡者、ホワイト・ウォーカーの手先として蘇生させる夜の王。
堅牢の家では、自由民たちがナイツ・ウォッチたちと壁へ向かう船に乗り込んでいた時、丘の上に突風が吹き荒れ、ホワイト・ウォーカーが来ていることを知らせた。これを受けてロボダは多くの野人を残したまま門を閉めるように命令する。残された野人たちの悲鳴は不意に終わり、すぐに亡者として蘇生される。そして、亡者たちは堅牢の家の大虐殺でホワイト・ウォーカーの手先として働く。
大虐殺の最後に、夜の王は波止場からジョン・スノウと互いに睨み合う。彼はゆっくりと手を挙げると、虐殺された全ての野人をホワイト・ウォーカーの手下として働かせるために蘇生させる。死はホワイト・ウォーカーの数を増やすだけであるという恐ろしい事実にジョン・スノウ、トアマンド、そして残りの自由民とナイツ・ウォッチは気付くのであった。